トップ > 山口県の伝承 > 萩市

拾った一升徳利がもたらした福運

所在地山口県萩市大島
年代現代
登場—
出典現代民話考 ― 偽汽車

どんな伝承か

長門の六島村大島に、海を流れていた汚い一升徳利を拾い、数十年も床の間に祀っている老人がいた。若いころは裸一貫の貧しい分家だったが、ある日海にこの徳利が流れているのを見かけ、気にも留めずに帰った。翌朝早く、潮斎の潮水を汲みに浜へ出ると、目の前にその徳利がある。あまりの不思議に持ち帰ると、それから運がとんとん拍子に開け、ついには島で指折りの地位を得たという。そのため今も徳利を祀っているのだと老人は語った。筆者は、海から流れ寄る物にはこうした力があると考えられていたと述べる。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・現代民話考(ちくま文庫)・2003年(平成15年))

『現代民話考――偽汽車』は、松谷みよ子が編んだ『現代民話考』全十二巻の第三巻で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。鉄道開通のころ狸や狐が汽車に化けたという偽汽車の話、船幽霊や幽霊船など海の怪談、タクシーの幽霊など自動車や列車の怪談と笑い話を、全国の回答者の聞き書きや新聞・雑誌・書籍から集める。三章それぞれの冒頭に考を置き、話ごとに本文と分布を並べて地名・話者・出典を添える。

種別から探す

乗り物の怪異福運

萩市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『現代民話考 ― 偽汽車』の伝承