まだ早いと切符を渡された駅
どんな伝承か
回答者・中本友子が語る、妹の友人の親戚の人の話。病気が悪くなって意識不明になり、駅のような所へ着いた。車掌のような人が「キップを持っているか」ときいた。持っていなかった。すると「あんたまだ早い、二か月したらまたおいで」と言ってキップをくれた。一度は回復したが、二か月後に死んだという。あの世を駅として体験し、死期を予告される臨死譚である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))
『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。