もう五十年程も前の事であるが、村のてつと言う女、二十
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どんな伝承か
愛知県南設楽郡の村で、盗人の嫌疑をかけられた二十代の女性てつが、親類から離縁を言い渡されたことを聞いて、旧暦四月二十七日頃に梁に首を縊って自殺した。その同じ時刻、善光寺に参詣していた村人の源兵衛と鉄蔵が、朝明け方に御堂の参篭を終えて山門を出たところ、白い手拭をかぶり結城縞の着物を着た若い女が多くの参詣者を押し分けて進んでくるのを目撃した。摺れ違う際に振り返るとその女は黙って俯き加減のまま人混みの中へ消えていったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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