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かげ膳の水が凍ると届く戦死

所在地宮城県加美郡加美町
年代現代
登場—
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話

どんな伝承か

戦争中の話である。語り手の家は山奥の一軒家で、田を作る頃には三か月から半年、手間取りが泊まり込んで働いた。手間取りは二十歳前後の若い男ばかりだったので、仕事が終わらないうちに召集された者もいた。母は戦争に行った兄や手間取りの若者たちのために、毎日かげ膳を上げて拝んでいた。これは兄ちゃんの、これはしんぞうの、と一人ずつ名を言いながら拝むのである。何人分かの膳のうち、翌日見ると水が凍っているものがあり、その者は必ず戦死しているのだった。寒ければ全部凍るはずなのに、一つだけが凍る。兄のときも、あんちゃんの水、凍みるなや、と言っていたが、やはり三か月ほどして戦死の公報が入った。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))

『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。

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