麻酔の中で見た紫とピンクの世界
どんな伝承か
福井県小浜市の塚本るみ子さん(四十歳)は六年前、流産の手術で麻酔を注射された直後、暗いトンネルに入り上へ上へと登っていく感覚を覚えた。先に紫色、続いて言葉にできないほど鮮やかなピンクとブルーが一面に広がって見え、あたりは静かで心は安らぎ、ずっとここに居たいと思ったという。本人は死に瀕していたわけではなく臨死体験とは言い切れないが、内容は同質だったと紹介されている。
原典より
暗い先の方に紫色が見え、その次は言葉ではとても表現できない美しい、鮮明なピンク色、ブルー色がみえました。—— 臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション)
『臨死体験(立花隆)』は、立花隆が著したノンフィクションである。一九九一年三月放送のNHKスペシャルのための取材を出発点に、日本と欧米の体験者の証言、キュブラー・ロスやムーディら研究者への聞き取り、「文藝春秋」連載中に寄せられた体験談を収める。体外離脱、光の体験、文化による体験の差、感覚遮断や脳の仕組みを章ごとに論じ、末尾で現実体験説と脳内現象説を比べたうえで、著者は基本的に脳内現象説に立つと述べる。