白い服で眠る友人を言い当てた離脱
どんな伝承か
東京都多摩市に住む三十五歳のN・Mさんは、モンローのように思いのままに体外離脱できるという。以前は自然に起きる離脱を怖がっていたが、モンローの本を読んでからは楽しむようになった。横になって頭の後ろへ下がろうとすると、体を残して中身だけがすっと抜けるのだという。ただ、離脱で見たものが現実と食い違うことも多く、夜に故郷の空を飛んだのに景色は真昼だったこともある。一方で、結婚している友人を訪ねると、彼女は白い服で寝床に一人で寝ていた。次に会ったとき、夜は白い服で一人で寝ているでしょうと言うと、友人はどうしてわかったのかと驚いた。ただ机の上の物を見に行く試みは失敗したという。
原典より
次に会ったときに、あなたは夜は白い服を着て一人で寝ているでしょうというと、その人は、「どうしてわかったの?」と問い返したという。—— 臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション)
『臨死体験(立花隆)』は、立花隆が著したノンフィクションである。一九九一年三月放送のNHKスペシャルのための取材を出発点に、日本と欧米の体験者の証言、キュブラー・ロスやムーディら研究者への聞き取り、「文藝春秋」連載中に寄せられた体験談を収める。体外離脱、光の体験、文化による体験の差、感覚遮断や脳の仕組みを章ごとに論じ、末尾で現実体験説と脳内現象説を比べたうえで、著者は基本的に脳内現象説に立つと述べる。