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芥子の花咲く寺門で会った亡父

所在地岩手県遠野市土淵町飯豊
年代不明
登場菊池松乃丞
出典臨死体験(立花隆)

どんな伝承か

飯豊の菊池松乃丞という人が傷寒を病み、たびたび息を引き詰めたときのことである。自分は田圃に出て、菩提寺のキセイ院へ急ごうとした。足に少し力を入れると思いがけず空中に飛び上がり、人の頭ほどの高さを次第に前下がりに進んだ。寺の門に近づくと人が群集しており、門を入ると紅の芥子の花が見渡す限り咲き満ちていた。花の間に亡くなった父が立ち、お前も来たのかと言う。さらに行くと以前失った男の子がいて、トッチャお前も来たかと言うが、近寄ろうとすると今来てはいけないと言う。門の辺で騒がしく名を呼ぶ者があり、いやいや引き返したと思うと正気づいた。親族が集まって水を打ちそそぎ、呼び生かしたのであった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション)

『臨死体験(立花隆)』は、立花隆が著したノンフィクションである。一九九一年三月放送のNHKスペシャルのための取材を出発点に、日本と欧米の体験者の証言、キュブラー・ロスやムーディら研究者への聞き取り、「文藝春秋」連載中に寄せられた体験談を収める。体外離脱、光の体験、文化による体験の差、感覚遮断や脳の仕組みを章ごとに論じ、末尾で現実体験説と脳内現象説を比べたうえで、著者は基本的に脳内現象説に立つと述べる。

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