芥子の花咲く寺で会う父と子
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どんな伝承か
飯豊の菊池松之丞という人が傷寒を病み、たびたび息を引き詰めた時のことである。自分は田圃に出て菩提寺のキセイ院へ急ごうとした。足に少し力を入れると図らず空中に飛び上がり、人の頭ほどの高さを次第に前下がりに進む。また力を入れれば初めのように昇る。何ともいえず快い。寺の門に近づくと人が群集している。訝りながら門を入ると紅の芥子の花が咲き満ち、見渡す限りも知れない。その花の間に亡くなった父が立ち、お前も来たのかという。なお行くと以前失った男の子がいて、今来てはいけないという。この時、門の辺りで騒がしく名を呼ぶ者があり、心も重く引き返したと思えば正気づいた。親族が水を打ちそそぎ蘇生させたのであった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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遠野市の伝承
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