トップ > 大阪府の伝承 > 大阪市

葛湯だけで過ごし腹を鳴らした河野

所在地大阪府大阪市
年代明治9年(1876)夏
登場河野至道、宮地厳夫、長沢左仲、宮地厳夫、河野を泊めた神道家、紹介した医者
出典近代日本霊異実録

どんな伝承か

明治九年の夏ごろ、教部省の命で大阪に在勤し皇道の講義をしていた宮地厳夫のもとへ、仙道を修めた河野至道が、医師長沢左仲の紹介で、青女の実を二つ携えて面会に来た。それ以来河野はたびたび訪ねて来るようになり、あるときは三日二晩泊まっていった。そのあいだ、朝昼夕に葛湯をコップ一杯ずつ飲むほかは何も口にしないので、まことに手のかからない客だった。河野は、飲み食いはしないが腹はこのとおりだと言って腹を出し、両手に力をこめて打ってみせた。太鼓をたたくような音がして、腹はまるで鞠のように張り詰めていたという。

原典より

然るに河野は、私は飲食は致しませねど私の腹はこの通りで御座いますと申して、その腹を出して自ら両手に力を入れて打ってみせましたが、宛ら太鼓でも敲くような音がして、全く鞠のように張り満ちておりました。—— 近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・1966年(昭和41年)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・1966年(昭和41年))

『近代日本霊異実録』は、笠井鎮夫が著して昭和四十一年に昭森社から初版を出した、幕末から近代の神憑りと霊異の記録で、ここに収めるのは昭和四十八年に山雅房から出た複刻版である。金光教・黒住教・天理教・大本の教祖の神憑り、井上正鉄の求道、宮地常磐・堅磐父子や河野至道の神仙譚、天狗の弟子寅吉の話、長南年恵の奇跡などを、手記・写本・旧著を引いて語る。全十二録からなり、第一録には金光教に入信した著者の父の手記を収め、巻末にあとがきと著者略歴を置く。

種別から探す

不食

大阪市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『近代日本霊異実録』の伝承