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風邪をもたらす妖怪と道切り

所在地山形県山形市
登場高橋敏弘、報告者
出典怪異雑考(六) 地の果てから来る怪物についての伝承比較

どんな伝承か

高橋敏弘は、風邪をひく原因は妖怪だという言い伝えが山形市内で昭和四十年ごろまで信じられていたと聞き書きし、すでに絶えたと思われるこの考えを今も抱く老人がいると記す。昔から夜は外へ出なかったのも、闇に妖怪がいて病を植えつけると考えたからで、科学がまだ行き渡っていなかったためだろうという。さらに、風の中には妖怪が渦を巻いて生きているから近寄ってはならないとも言い、路上に綱を張って呪物を吊るし、風を入れまいとした。いわゆる路切り、道切りである。こうした伝承は近年めっきり減ったと結ばれる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

怪異雑考(六) 地の果てから来る怪物についての伝承比較(高橋敏弘・西郊民俗)

『怪異雑考(六) 地の果てから来る怪物についての伝承比較』は、高橋敏弘が著した怪異伝承についての短い論考である。村の外や海の向こうから来る怪物の伝承を、羽黒山一帯に出るという一本足の巨人デェデェポウやナマハゲ・トシドンなど日本の例と、イギリス、アメリカ、中国、ニューギニアの例とで比べる。後半には山形県内でのノッペラボーの呼び名の違い、みこし入道やベトベトさんを退ける呪文、風邪の原因を妖怪とする山形市の俗信についての覚え書きを添える。

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