雲で地震を言い当てる奈良市長
どんな伝承か
現職の奈良市長・鍵田忠三郎は、雲の変化から地震を予知する不思議な能力を持つとされた。禅宗の信者で四国八十八ヶ所を二度巡礼し、坐禅を三時間も組むと邪念が落ち直感力が泉のように湧くという。福井国体からの帰途、琵琶湖西岸の国道一六一号線を走る車中で、澄んだ秋空に一本の線のような雲を見て「京都北部に地震」と予知した。翌日午後四時五十四分、名指しどおり舞鶴を震源に震度2の地震が起き的中した。昭和二十年の福井地震、三十三年の秋田地震、三十九年の新潟地震も雲で的中させたといい、奈良地方気象台の堀清一台長も驚いた。
原典より
不思議な予知能力の持主は、現職の奈良市長、鍵田忠三郎さんである。—— 現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年))
『現代の怪奇――日本列島のミステリー地帯』は、鈴江淳也が前著『日本の奇談』に続けてまとめた、現代の超常現象と奇談のレポートである。桑名の「天狗の初さん」、新幹線の亡霊、京都のタクシーに乗る幽霊客、人魂、原因の知れない奇病、念写と三田光一の透視などを、著者の取材・面談と、大正の新聞から昭和四十年代の週刊誌までの記事で集めて収める。五つの部に分け、あとがきは昭和四十五年三月の日付で、巻末に機関誌などを入手できる団体・研究家の一覧を付す。