腹に載せた大石を割らせた三田光一
どんな伝承か
大正三年六月七日の『神戸新聞』は「透視の仙人現わる」との見出しで三田光一の石割り術を報じた。体重十一貫五百の三田が柔道着一枚の姿で仰向けに寝ると、四人がかりで三十五貫あまりの大石を腹の上に乗せる。「さあ来い!」という三田の掛け声を合図に立会人が玄能を振り上げて打ち下ろすと、「やっ、行くぞ」という気合いとともに大石は真っ二つに割れ、三田は笑って立ち上がったという。
原典より
その刹那、三十五貫目もある大石は真中から、まっ二つに割れて、三田光一は笑って突っ立っていた—— 現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年))
『現代の怪奇――日本列島のミステリー地帯』は、鈴江淳也が前著『日本の奇談』に続けてまとめた、現代の超常現象と奇談のレポートである。桑名の「天狗の初さん」、新幹線の亡霊、京都のタクシーに乗る幽霊客、人魂、原因の知れない奇病、念写と三田光一の透視などを、著者の取材・面談と、大正の新聞から昭和四十年代の週刊誌までの記事で集めて収める。五つの部に分け、あとがきは昭和四十五年三月の日付で、巻末に機関誌などを入手できる団体・研究家の一覧を付す。