博奕を打つへっつい幽霊
どんな伝承か
落語は日本の伝承文芸に属し、ユーモアや機知、洒落を本質とし、笑いを中心とする。最も大切なのは話の結末で、さげ(おち)の出来がおとしばなしの独立性を決める。その源流は織田信長や豊臣秀吉に笑いで仕えたお伽衆に求められ、京都の露五郎兵衛、大阪の米沢彦八、江戸の鹿野武左衛門らが盛り場の辻咄で人々を楽しませた。幽霊の登場する落語も多く、「へっつい幽霊」では、へっついから出た左官職長五郎の幽霊が、塗り込めた隠し金欲しさに主人公と博奕をし、「あっしも幽霊だ、けっして足は出しません」と洒落るのである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の幽霊たち ― 怨念の系譜(阿部正路・幽霊・文学史・昭和)