漁船を照らした地震前の海上の火炎
どんな伝承か
地震の起こる前の日、山王町の髪結某ら二十人が語らって、二日の夕方に海上へ漁に出た。地震の直前、東北の方角が一時に明るくなり、着ている衣服の染め色や模様まで鮮やかに見分けられるほどであった。やがて海の底から鳴り渡る音が伝わり、船底に砂利が打ち当たるように聞こえて恐ろしかったが、続いて一団の火炎が音を立てて空を渡っていった。いよいよ恐ろしくなって船を陸に着けると、すでに地震のあとで、着替えや道具を預けていた永代橋際の茶店も潰れていた。彼らは瓦礫を掘って品々を取り出し、危うい思いで家に帰ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本のUFO(池田隆雄・UFO・未確認現象・昭和)