能見堂の手前で頭上を覆った烏雲
どんな伝承か
安政元年十一月四日、大地震のあった日のこと。鎌倉の人が用事で六浦の杉田へ向かう途中、金沢の能見堂の手前にある関という所を通りかかると、地面には何の変わりもないのに、木々が梢から幹にかけて揺れ動いていた。まもなく大風が扇いで来るような音がして、黒い雲が頭の上を覆うように過ぎていった。慌ててそこを通り抜け、山を下って人里に出たころには、もう家々が倒れており、そこで初めて大地震があったと知ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本のUFO(池田隆雄・UFO・未確認現象・1974年(昭和49年))
『日本のUFO』は、池田隆雄が昭和四十九年に著した、日本国内のUFO目撃事例の研究書である。古記録に残る怪しい星や安政の江戸大地震で目撃された光り物から、昭和二十年代以降の各地の目撃、着陸痕、レーダー捕捉や機上目撃までを、国内のUFO研究団体の会誌や新聞記事をもとに集める。編隊飛行、形態、色と舷窓、運動、知的な行動、天体との関係、着陸痕、海上の活動、レーダーと機上目撃の章に事例を分類し、巻末に参考資料とあとがきを置く。