回向院に始まる勧進相撲と力士の神力
どんな伝承か
相撲が興行として行われるようになったのは江戸時代のことで、大火や洪水の犠牲者を弔うために建てられた両国の回向院が、檀家を持たず運営に行き詰まって勧進相撲を打ったのが始まりだといわれる。もともと相撲は神事であり、神社の境内での取り組みの勝敗でその年の豊凶を占った。祭日に土俵へ上がる力士は神の力を託された者とされ、神秘的な力が認められていた。今も勝ち力士が花道で体を触られるのは、その力にあやかろうとする古い信仰の名残と考えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
王権の呪術的起源(ジェイムズ・G・フレイザー(著)/訳者名は原典に無し)
『王権の呪術的起源』は、ジェイムズ・G・フレイザーが一九〇五年にケンブリッジ大学トリニティ・カレッジで行った講演の本 The Magical Origin of Kings の全訳で、思索社から刊行された。ネミの森の祭司「森の王」の謎を手がかりに、未開社会の呪術師が公共の呪術師を経て王や人神へ成り上がる道筋を、各地の民族誌や古典を引いて説く。全九講に典拠の注と訳者あとがきを付け、訳者は『金枝篇』第一部からの抜粋だと述べる。