三三三号室に泊まった三十三万人目の客
どんな伝承か
切りのよい番号に当たった客をもてなす風習は各所にあった。箱根の強羅ホテルでは、駐留兵士の宿泊が百万人目にあたった米兵ロイ・ブラウン軍曹が、三日間あらゆるサービスを無料で受けている。朝鮮戦線から休暇で日本へ戻ったマリオン・アドコック米軍曹の場合は、ちょうど三十三万三千三百三十三人目だというので、米軍の将士や東京都知事まで出席する歓迎の夕食会が開かれた。あてがわれたのは帝国ホテルの三三三号室で、本人は大喜びだったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・今野圓輔・民俗学・昭和(高度成長期))
民俗学者・今野圓輔が高度成長期の日本に残る迷信を社会派ルポとして告発・分析した一冊。序章では、静岡県掛川市で異性双生児を畜生腹と恥じた母親の母子心中事件、青森県三本木市でキツネ落としと称して女を火あぶりにした殺人事件など、迷信が現代も殺人・心中を生む『黒い習俗』を突きつける。