縁起の数を探して買う宝くじ客
どんな伝承か
有楽町にある勧業銀行の宝くじ売場でのこと。堂々とした少壮の紳士が、売り子の女性と話しながら宝くじの番号をより分けていた。後で聞くと、当たりくじの番号には必ず売り出された年の数か、抽選の月や日の数が含まれているのだそうで、その数の入った番号を探しては買っていくのだという。ほんとうによく当たるのかと尋ねると、いつもああなのだから当たっているのだろう、ただし買った店で換金するとは限らないから当選率はわからない、という返事だった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))
『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。