縁起の数を探して買う宝くじ客
どんな伝承か
有楽町にある勧業銀行の宝くじ売場でのこと。堂々とした少壮の紳士が、売り子の女性と話しながら宝くじの番号をより分けていた。後で聞くと、当たりくじの番号には必ず売り出された年の数か、抽選の月や日の数が含まれているのだそうで、その数の入った番号を探しては買っていくのだという。ほんとうによく当たるのかと尋ねると、いつもああなのだから当たっているのだろう、ただし買った店で換金するとは限らないから当選率はわからない、という返事だった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・今野圓輔・民俗学・昭和(高度成長期))
民俗学者・今野圓輔が高度成長期の日本に残る迷信を社会派ルポとして告発・分析した一冊。序章では、静岡県掛川市で異性双生児を畜生腹と恥じた母親の母子心中事件、青森県三本木市でキツネ落としと称して女を火あぶりにした殺人事件など、迷信が現代も殺人・心中を生む『黒い習俗』を突きつける。