本宿小学校の座敷童子
どんな伝承か
土淵村字本宿にある村の尋常高等小学校に、一時ザシキワラシが出るという評判が立った。諸方からわざわざ見に来たものである。児童が運動場で遊んでいると、見知らぬ子供が一人交じって遊んでいたり、体操の時にはどうしても一つ余計な番号の声がしたという。それを見たのはいつも尋常一年の小さな子供らの組で、あそこにいる、ここにいると言っても他の者には見えなかった。遠野町の小学校からも見に来たが、見えたのはやはり一年生の子供たちばかりだったという。同校の高室という教員に近頃たずねると知らぬと答えたが、当時から本校にいた人であると記される。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))
『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。