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菊池家土蔵の機織る音

所在地岩手県遠野市上郷町中沢
年代大正八年九月聞書(四五年前から)
登場奉公の菊池某、菊池鳥蔵、菊池良、家の主人、報告者
出典佐々木喜善全集 1

どんな伝承か

上郷村字中沢の菊池鳥蔵とかいう家で、四、五年ばかり前から、土蔵の中で時々何者かが機を織る音がするという。その刻限は夕方から初夜にかけてである。近頃この家に奉公している同村善能寺の菊池某という若者は、あの機織る音なら先だっても夕方から頻りにやっていた、何でもない、ザシキワラシだよと言っていたそうである。著者は知人の菊池から聞き、近いうちに音がするから二人で行って聞こうと約束したという。青笹村糠前の菊池良が語った話である。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))

『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。

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