死人をまたぐ猫の魔力と魔除けの刃物
どんな伝承か
佐倉に伝わる俗信では、黒猫は魔除けになるとされる一方で、猫が死人の上を跨ぐと猫の魔力が入って死人が起き上がると恐れられた。そのため亡骸のそばには魔除けとして刃物を置き、猫を死者のいる部屋には入れてはならないと戒められた。ほかにも、家から風がいなくなると火事が起こる、鼠は大黒様の使いだから金が入る、夕方に塩を買いに行くと獣に後をつけられるので塩と言わず浪の花と言い換える、などと語り伝えられていたという。
原典より
猫が死人の上を跨ぐと猫の魔力が入って死人が起きあがる。—— 佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史)
『佐倉市史 民俗編――伝説・怪異』は、千葉県佐倉市の市史の民俗編のうち、第七章「民俗知識」と第八章「口承文芸」の伝説の節である。市内で採録した吉凶の予兆やまじない、民間薬、天気の言い伝えと、狐や狸の化かし、デーダラボーの足跡、岩富の首なし塚、天狗、狐火、印旛沼のカワボタルなどの伝説を収める。伝説は文化財保護委員会の分類に倣って自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説に分け、終わりに村々の禁忌を置く。