白布に千人の女が一目ずつ赤糸を結び
どんな伝承か
戦時中、佐倉でも千人針が行われたという。白い晒木綿に、千人の女が一目ずつ赤い糸で結び目を作ってもらい、寅年の者は自分の年齢の数だけ結ぶ力があるとされた。これを腹に巻いて兵士は戦線へ赴いた。霊力は女性によく憑き、その大勢の力を頼んでのことであろうと語られる。腹巻きには五銭白銅貨が縫いつけられたが、これは『死線を越える』という語呂に掛けたもので、単なる気休めではなく、言葉そのものに宿る霊力を信じてのことだったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史・自治体史(民俗))
『佐倉市史 民俗編』第八章口承文芸所収の伝説・怪異。千葉県佐倉市に伝わる口承を採録する。