つむじ風にひそむ鎌鼬の切り傷
どんな伝承か
佐倉では旋風をつむじかぜと呼び、その中には鎌を持った鎌鼬がいて恐れられていたという。つむじかぜが近づくと、動物を追うように足をどんどんと踏み鳴らし、しっしっと声を出し手を叩きながら、ほしいほしいと言って追い払った。鎌鼬に切られると鎌の形に深く裂けるが、まるで何かが血を吸い取るように、出血はほとんどないと言い伝えられている。急な旋風による思わぬ傷を、鎌を持つ妖怪の仕業として説いた俗信である。
原典より
鎌鼬に切られると鎌の形に深く裂けるが が血を吸いとるように出血は少しもないという。—— 佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史)
『佐倉市史 民俗編――伝説・怪異』は、千葉県佐倉市の市史の民俗編のうち、第七章「民俗知識」と第八章「口承文芸」の伝説の節である。市内で採録した吉凶の予兆やまじない、民間薬、天気の言い伝えと、狐や狸の化かし、デーダラボーの足跡、岩富の首なし塚、天狗、狐火、印旛沼のカワボタルなどの伝説を収める。伝説は文化財保護委員会の分類に倣って自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説に分け、終わりに村々の禁忌を置く。