六崎の山上に六崎六郎という武士が住み
どんな伝承か
六崎の若宮の坂のすぐ上、葦原に清水の流れ出ているあたりを、俗にたんたん山と呼んでいる。昔々、この山の上に六崎六郎という武士が住んでいた。大変立派な屋敷の大きな門は、開け閉てのたびにギーッと音を立て、附近の農民はこの音を合図に働いた。門の開く音を聞けば朝食をとって田畑へ行き、夕方はこの音で仕事をやめて夕餉の支度にかかったという。屋敷には清水が噴水のように湧き出て、やがて滝のように落ちて田に注いでいた。その流れがたんたんと鳴ったので、誰言うとなくたんたん山と呼ばれるようになったという。今もそのあたりには小さな清水が流れている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史・自治体史(民俗))
『佐倉市史 民俗編』第八章口承文芸所収の伝説・怪異。千葉県佐倉市に伝わる口承を採録する。