ケヤキ坂に湧く白濁の鉱泉
どんな伝承か
ケヤキ坂にさしかかるあたりに、今はないが昔、鉱泉宿があった。韮塚直次郎という人が経営していたが客が減り、大正ごろまでで終わりになった。水を汲み上げた井戸は今も残り、鉱泉は現在も湧き出している。磯部鉱泉などと同じ泉質で白く濁っており、これを汲んできて餅草をゆでたり、汗疹やくさ(皮膚の病)につけたりするとよく効いたという。君川で採録された話である。
原典より
ケヤキ坂にさしかかるところに、今はないが、昔鉱泉宿があった。—— 富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史)
『富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話』は、富岡市が編んだ市史の民俗編のうち、民俗知識の章の末尾と口頭伝承の章を収めたものである。口頭伝承の章は、昭和四十年代以降の中学校郷土部の採話や額部地区の民俗調査、市史編さんの調査で聞き取った昔話・伝説・世間話と、富岡・甘楽方言の解説から成る。伝説は自然的・社会的・信仰的の三つに分け、羊太夫や小野小町、貫前神社にまつわる話と多くの地名起源を載せる。