崖崩れから現れた上黒岩の蛇骨
どんな伝承か
昔、上黒岩の地下に大蛇が住んでいて、ときどき暴れては大雨を降らせ、崖崩れを起こした。人々は何代にもわたってこの大蛇に悩まされたという。天保三年にまた集中豪雨で崖が崩れ、土地の人が見に行くと、崩れた所から蛇の骨が現れた。当時の人々はこれを、蛇が竜になって天に昇ったあとの抜け殻だと信じた。この蛇骨は発見当時、七日市の前田藩の江戸屋敷へ運ばれ、その後蛇宮神社へ移されたと伝える。
原典より
昔、上黒岩の地下に大蛇が住み時々大暴れし、大雨を降らせ崖崩れが起った。—— 富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史)
『富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話』は、富岡市が編んだ市史の民俗編のうち、民俗知識の章の末尾と口頭伝承の章を収めたものである。口頭伝承の章は、昭和四十年代以降の中学校郷土部の採話や額部地区の民俗調査、市史編さんの調査で聞き取った昔話・伝説・世間話と、富岡・甘楽方言の解説から成る。伝説は自然的・社会的・信仰的の三つに分け、羊太夫や小野小町、貫前神社にまつわる話と多くの地名起源を載せる。