トップ > 東京都の伝承 > 墨田区

狸が描いた布袋図と狩野の目利き

所在地東京都墨田区本所表町
年代天明期
登場町医三夕、将軍家治、狩野某
出典動物界霊異誌

どんな伝承か

建長寺の古狸が勧進僧に化けて諸国を歩き、武蔵の宿場で正体を見破られて犬に噛み殺された。その狸が礼として置いていった、渡河の布袋を描いた墨絵の一幅が、のちに江戸本所表町の町医三夕の手に渡る。方々へ貸し出されるうちに評判となり、ついには将軍家治の目にとまった。将軍がそれとなく絵師の狩野某に見せて鑑定させると、この筆には浮いたところがある、おそらく口に筆をくわえて描いたもので、手で描いたものとは見えないと答えた。家治はさすがの目利きだと褒めたという。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

動物界霊異誌(岡田建文・岡田建文・心霊研究・1927年(昭和2年))

『動物界霊異誌』は、岡田建文(蒼溟)が昭和二年に著し、郷土研究社から出した動物怪異の記録集である。二十余年にわたって集めた体験や同志の報告から、動物にまつわる怪異の事例を選び、山陰地方を中心とする明治・大正の見聞と、近世の随筆に見える記事を収める。蝦蟇・猫・河童・狐・狸と貉・外道(人狐)・蛇などの動物ごとに、解説・事例・古人の記述の順に並べ、心霊の立場からの考察を加える。

種別から探す

狸絵将軍怪異

墨田区の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『動物界霊異誌』の伝承