糞と一緒に金を出すと偽った馬売り
どんな伝承か
馬を売りに行くとき、この馬は糞といっしょに金をひり出すのだと言って高く売りつける話がある。糞をする折に、金を入れた笊を尻のところへあてがっておき、それを川で洗って金を見せるので、買い手はすっかり信じ込んでしまう。こうして馬は高い値で売れた。買ったその欲の深い人が同じようにやってみたが、金はいっこうに出てこなかったという。土地に伝わる馬売りの詐りを笑う話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
成田市史 民俗編――昔話・伝説(成田市(編)・成田市史)
『成田市史 民俗編――昔話・伝説』は、成田市が編んだ市史の民俗編のうち、口承文芸の節を収めたものである。昭和五十二年から五十四年にかけての聞き書きをもとに、話者の一覧表を掲げ、喰わず女房や猫の踊などの昔話二十六話、多古の殿様などの笑話二十二話、七不思議・巨人・塚・坂・主の話など成田の伝説十二項を載せる。昔話と笑話の題には『日本昔話集成』の型番号を付し、語り始めの句や語りの場の解説を添え、末尾に世間話の節の冒頭を収める。