倉知と飾磨の神輿打ち合い
どんな伝承か
祭りにおける神輿の争いで有名なのは、岐阜県武儀郡倉知と兵庫県姫路市飾磨の松原八幡である。倉知では氏子が二組に分かれてそれぞれ一基の神輿を守り、一丈八尺の棒を二本ずつ操って、相手の神輿を打ち落そうと争う。飾磨の方は神輿三基が神幸の途中、定められた三か所で神輿をぶつけあい、勝敗をきわめるものである。祭りの競技はもともと卜占の意味をもち、力を神前で示すことによって神意を察しようとしたものだという。
原典より
前者は氏子が二組に分かれて、おのおの一基の神輿を守り、一丈八尺の棒二本ずつを操って、相手の神輿を打ち落そうと争うのであり、…—— 日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか)
『日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗』は、原田敏明・池上廣正・堀一郎ら十二人の執筆者による論文集である。民間に伝わる神と霊の観念、家や村の氏神、職業の神、祭りの日取りと組織、憑きものや妖怪を題材に、各地の調査報告や古記録に見える事例を引いて論じる。原田の総説に始まる十七編からなり、後半では修験道・庚申信仰・キリシタン・新興宗教と民間信仰とのかかわりを扱う。