雪の明け方に出る一つ目一本足の雪入道
どんな伝承か
飛騨の高山町の付近では、雪の降るあけがた、目が一つ足が一本の大入道が出ることがあるといい、これを雪入道と呼んで子供たちが恐れたと伝えられている。和歌山県伊都郡では同様に、雪の降り積もった夜にユキンボという一本足の小僧が飛び歩くといい、同県熊野の山中には、姿は誰も見た者がないが積雪の上に幅一尺ほどの大足跡を一足ずつ残していくというイッポンタタラの伝承もある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
河童・天狗・妖怪――民俗随筆(武田静澄・武田静澄・民俗随筆・1956年(昭和31年))
『河童・天狗・妖怪――民俗随筆』は、武田静澄が昭和三十一年に著した民俗随筆である。天狗と神かくし、河童、座敷わらし、山の神と山の妖怪、狐狸とつきもの、水辺や海の亡霊、死霊と御霊などをめぐる伝承を、『今昔物語』などの古典の説話と各地の民俗の事例から集めて語る。短い見出しを立てた小文を連ねる形をとり、神かくしにあう心理や幻覚、お化けの心理にも触れて、妖怪を信じる心のはたらきを考える。