白津の首なし地蔵と柳の女
どんな伝承か
白津村のある家の屋敷神の地蔵には首がない。昔、白津の村外れの柳の下に夜な夜な女が出て、通る男を誘い騙していた。やがてそれが評判になり、古老の依頼を受けた白旗八幡の神主鈴木山城守が柳の木の下をうかがい、蟇目の法で引っ捕えて首を切ってしまった。女は首を捨てたまま逃げ去った。翌朝、血の跡を頼りに探したところ、その家の屋敷神の地蔵のところで血が止まっており、地蔵の首が無くなっていた。それ以来この地蔵は首なし地蔵、色地蔵と呼ばれるようになったと伝えられている。
原典より
白津村、ある家の屋敷神の地蔵さまには首がない。—— 猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史)
『猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説』は、猪苗代町の町史民俗編のうち、第十一章「昔話と伝説」を収めたものである。町内の話者から聞いた方言まじりの昔話と、楊枝峠の力松、皿沼物語、木地小屋村の大蛇、大恩寺の化け灯篭、首なし地蔵、吾磐椅の鬼婆、磐梯明神など、町内の地名や寺社にまつわる伝説を載せる。昔話は動物昔話と本格昔話に分け、伝説の末尾に『新編会津風土記』『耶麻郡誌』などに載る伝説の題を挙げた伝説追補を付す。