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籤で選ばれた頭屋が占う漁場

所在地島根県出雲市小伊津町(三所神社)
年代現代
登場頭屋
出典日本の憑きもの――俗信は今も生きている

どんな伝承か

旧佐香村の小伊津浦では、氏神である三所神社の境内に稲荷社があり、享保の『雲陽誌』にも載る古い社である。祀るのは氏子二百戸のうち三十艘組と呼ばれた宮座の家に限られ、そのなかから毎年籤で頭屋を選ぶ。三年のあいだ死の忌みがないことが条件で、選ばれた者は一年のあいだ毎朝汐を汲んで社に参り、定まった四つの日には赤飯を供えた。自宅にも分祀を据えて神札を出し、筮竹の丁半で神占にも応じる。頼まれるのは漁場の方角、失せ物、走り人、縁談など幅広く、なかでも漁場の判断を求める者が多かったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本の憑きもの――俗信は今も生きている(石塚尊俊・1959年(昭和34年))

『日本の憑きもの――俗信は今も生きている』は、石塚尊俊が昭和三十四年に著した研究書である。狐・犬神・蛇などの動物霊が人に憑くという俗信と、それを操るとされる家筋について、全国の伝承と近世以来の文書を集めて論じる。出雲・隠岐・豊後・土佐では筋の家の割合や縁組の偏りを調べ、憑きもの落としの行法や家の神とのつながりまでを七章で追っている。

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