娘を食い殺した婆の伝わるグワン橋
どんな伝承か
寺山にグワン橋という橋がある。この橋は嫁は絶対に渡らないことになっていた。昔、そこにグワンパアサンという婆さんがいて、若い娘を食い殺してしまったというような話ではなかったか、と語られる。このあたりの者が結婚して嫁を親戚へ案内するときも、ここを渡らずに宝作という部落を通り、遠回りして入ったという。縁切り橋というわけではないだろうが、何かそういう因縁があったのだろうと語り手は言う。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史)
『秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪』は、神奈川県秦野市の市史のうち、民俗編の口承の部分を収めたものである。前半には市内で聞き取った動物・神仏・妖怪・人や村に関する話を地区名とともに載せ、河童やセンタク婆さん、グアン婆さんなどの妖怪譚を含む。後半の第四節「伝説」は一テーマ一話の方針で百話を採り、動物・植物、水、石・岩、山・坂・道・畑、塚、祠堂、家・村の七つに分け、既刊の類話を〔文献〕として要約して添える。