雨の夜に出歩くという石の弘法
どんな伝承か
加茂野町の稲辺、森田茂一の家の入口に弘法堂が建ち、石の弘法大師が祀られている。隣家の吉田家の先祖が江戸時代に四国八十八ヵ所を巡って帰り、その記念に建てたものだと伝えられる。この弘法大師は、なぜか足の部分だけが濡れたように黒ずんでいる。里の人々は、雨が降ると弘法さまがどこかへ出かけて行かれるので、いつも足がぐっしょり濡れているのだと語り継いできた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
美濃加茂市史 民俗編――伝説(美濃加茂市(編)・美濃加茂市史)
『美濃加茂市史 民俗編――伝説』は、美濃加茂市の市史民俗編のうち、第一三章「俗信」と、第一四章「伝説 昔話 世間話」の総説および第二節「伝説」を収めたものである。天候・農事・人事にかかわることわざと俗信、民間療法、樹木の禁忌を挙げたうえで、伊深・蜂屋・太田・三和など市内各地区に伝わる三度栗、龍宮さまの淵、火塚、山男、かぶと淵などの伝説六十四話を記す。昔話・世間話の節は含まず、伝説の多くは題に伝承地区の名を添える。