「ここ掘れ」と鳴いた犬と枯木の花
どんな伝承か
爺が山で拾ってきた三匹の犬の子のうち、神棚に置いて神様の飯を食べた一匹だけが育ち、利口な犬になった。犬は爺の着物の裾をくわえて裏山へ引き、「ここ掘れ」と鳴くので掘ると宝物がたくさん出た。借りた隣の家では汚い物ばかり出たので犬を殺し、埋めた上に柳を立てた。爺がその柳で臼を彫って餅を搗くと大判小判が出た。臼を借りた隣は腐れ物しか出ず、割いて焼いてしまう。爺がその灰を枯木に振ると花が咲き、殿様から褒美を受けたが、真似た隣の爺は灰を殿様の目に入れて罰せられたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
船引町史 民俗編――昔話と伝説(船引町(編)・船引町史・自治体史(民俗))
『船引町史 民俗編』第十一章所収の昔話と伝説。福島県船引町(現田村市)に伝わる口承を採録する。