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安倍野の童子を産んだ信田の狐

所在地大阪府大阪市阿倍野区
年代伝承・近世〜現代
登場関敬吾、安倍保名、阿倍晴明、釈迢空、伝承者、狐を助けて夫婦になった男、狐の子として生まれたと伝わる安倍の童子、安倍の童子を歌によんだ歌人
出典日本人物語5――秘められた世界

どんな伝承か

釈迢空の歌にうたわれた安倍の童子とは、摂津の安倍野に生まれた子で、その母は狐だったと語られる。歌舞伎でいう葛の葉である。猟師に射られようとしていた老狐を安倍保名が助けたところ、狐は恩返しに保名のいいなずけの姿を借りて妻となり、子をもうけた。やがて本物の葛の葉姫が現れて正体が知れると、母狐は恋しければ訪ねてこいと信田の森を詠みこんだ歌を残して去ったという。この子がのちの阿倍晴明である。狐は人をたぶらかすだけの獣ではないと、日本人は長く考えてきた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語)

『日本人物語5――秘められた世界』は、日本人の暮らしの奥にある秘められた信仰や伝承を扱った叢書『日本人物語』の一冊である。境の神や通過儀礼を論じる序論に続き、入らず山や隠れ里、竜宮、平家谷、埋蔵金、生まれ代わり、あの世を見た話、魔法使い、生霊、秘密結社、狐憑きなどを、伝承と昭和三十年代までの新聞記事・見聞を織りまぜて述べる。序論「生活文化の秘密性――はじめに」の後、「奇蹟」「不気味な神々」などの区分の下に短い節を並べる。

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