一字一石経を埋めた後生庵のはじまり
どんな伝承か
日持上人は石崎に船を着けたが、土地の人々の扱いは冷ややかだった。上人は黒岩の近くに草庵を結び、そこで五年を過ごしたという。やがてこの地を去るにあたり、仏像と一字一石経を土中に埋め、その上へ「後生」の二字を記した大石を据えた。これが後生庵と呼ばれ、いまの妙応寺の始まりになったと『北方文明史話』は伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第1巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第1巻』は、叢書『日本伝説大系』のうち北海道と青森県の伝説を収めた巻である。人間の始めやコロポックル、アイヌの神謡、岩木山一代記、おしら祭文、義経や弘法大師の事跡、狐や大蛇の話、地名や神社の由来などを、口承の資料を中心に採る。伝承地を記した例話を冒頭に置き、〔類話〕〔文献〕〔参考〕の欄で各地の類話の梗概と近世以後の文献の原文を添える編み方をとる。