断った里芋が石になった石芋の話
どんな伝承か
ある大家に僧が来て、畑の里芋を分けてほしいと乞うた。その家の主婦は機織りに忙しく、面倒に思って、あの芋は石芋で食えないと断ってしまう。僧が去った後、主婦が芋を煮ようとすると、庖丁でも切れず、鉈の刃がこぼれるほど固くなっていて食べられなかった。しかも翌年からは、その畑から芋が穫れなくなったという。この僧こそ弘法大師であったと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第2巻』は、岩手・宮城・秋田の三県に伝わる伝説を話の型ごとに集めた伝説資料集である。山の争いや沼の主の手紙、巨人の足跡、八郎太郎、ザシキワラシ、河童、掃部長者などの伝説を、口承の聞き書きと近世以降の地誌・縁起から採る。凡例のとおり各項は伝承地を示した例話を冒頭に据え、〔類話〕〔文献〕〔参考〕を続け、柳田・高木による話型名を添えた項もある。