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棺を吊り上げた虎猫と貧しい婆

所在地岩手県下閉伊郡岩泉町
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典日本伝説大系 第2巻

どんな伝承か

岩泉町に伝わる猫檀家の話。あるところに一人暮らしの貧しい婆がいて、年老いた虎猫をかわいがっていたが、猫は寿命が尽きて死んだ。やがて長者の娘が病で死に、葬式の行列が墓場に着くと、棺がいきなり空中へ吊り上げられた。大勢の和尚が経をあげても下りて来ない。一人暮らしの婆に経をあげてもらってはどうかと言う者があり、人々は馬鹿にして笑ったが、長者は婆を連れて来させた。婆が「トラヤー、トラヤー、南無トラヤー」と唱えると棺はたちまち下がり、婆は多くの褒美を得て楽しく暮らした。棺を吊り上げたのは死んだ虎猫の仕業だったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第2巻』は、岩手・宮城・秋田の三県に伝わる伝説を話の型ごとに集めた伝説資料集である。山の争いや沼の主の手紙、巨人の足跡、八郎太郎、ザシキワラシ、河童、掃部長者などの伝説を、口承の聞き書きと近世以降の地誌・縁起から採る。凡例のとおり各項は伝承地を示した例話を冒頭に据え、〔類話〕〔文献〕〔参考〕を続け、柳田・高木による話型名を添えた項もある。

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