峠で狼を呼んだ源内婆の正体
どんな伝承か
飯森峠の登り口に源内という人が住み、年老いた母と妻子と暮らしていた。階上の最知で釣針を商う重左衛門は源内と親しく、往き帰りに必ず立ち寄った。ある夜、釜石方面から戻る途中の飯森峠で無数の狼に襲われ、大栗の木に登って切り捨てていると、向かいの山から「登屋口の源内婆ぁを掛けろ」と叫ぶ声がした。やがて両眼を光らせた怪物が飛びかかり、重左衛門は斬りつけて退けた。源内の家では母が額から腰に大怪我をして寝ていた。土産の鰹節を渡したあと重左衛門が覗くと、こもの奥で大きな獣が腰を舐めていたという。
原典より
<高木——「小池婆」>昔、飯森峠の登り口に源内という人が住んでいた。—— 日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第2巻』所収の「文化叙事伝説」64話(岩手・宮城・秋田)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。