入定地に立つ七枝のお化けの椿
どんな伝承か
五郎丸には八百比丘尼が住んでいたと伝えられ、その入定の地には大きな椿が生えている。幹が七つの枝に分かれた木で、古くからお化けの椿と呼ばれてきた。明治三十三年の春、若狭の国からこの伝説を尋ねて訪れた人があり、若狭にある八百比丘尼の入定地にもやはり大椿があって、同じくお化椿と呼ばれていることが知られたという。比丘尼の位牌は、五郎丸の庚申堂に納められていたと言い伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第7巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第7巻』は、愛知・静岡・岐阜・長野の四県の伝説を集めた伝説資料集の一巻である。笠寺観音や日本武尊から天狗・山姥・八百比丘尼・夜叉ヶ池、石や池や塚の由来、白米城・一夜山まで九十七の項目を立て、口承を中心とする伝承を収める。各項目は伝承地を明記した例話を冒頭に置き、『日本伝説名彙』などの対応する題名を添えたうえで、〔類話〕〔参考〕〔文献〕を続けて近世以前の記録の原文まで示す。