布施今市地蔵に残る虎女の旧跡
どんな伝承か
北葛城郡当麻町の南今市、磐城小学校の南を通る街道ぞいに布施今市地蔵という堂が建ち、その前には「大磯虎女旧跡地」と刻んだ石標が据えられている。曽我十郎祐成と五郎時宗の兄弟が十八年の苦節の末に父の仇を討ったのち、十郎の妻であった大磯の虎女と、五郎の妻の化粧坂の少将は、夫たちの霊を慰めるためこの堂にわび住まいをしたと伝える。堂の前には虎石と呼ばれる石が、学校の前には虎女が架けたという虎橋が残っている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第9巻』は、日本伝説大系編集委員会が編んだ伝説資料集の一巻である。三重・奈良・和歌山・大阪の各地に伝わる伝説を、三輪山・安珍清姫・弘法清水・油掛け地蔵など百余りの話型ごとに集める。各話型は例話を冒頭に据えて『日本伝説名彙』などとの対応を示し、〔類話〕に伝承地と出典つきの梗概を並べ、〔文献〕に近世以前の史料の原文を添えて補う構成をとる。