友光の自然石が示す吉川興経の墓
どんな伝承か
『芸藩通志』巻七十四が記す。吉川興経の墓は上深川村の友光にあり、自然石で文字はない。上に塚屋があって、里人は興経堂と呼ぶ。興経は山県郡新庄からここへ移されて蟄居し、天文十九年九月二十七日に自殺した。法名は桃源院安叟常仙大居士という。墓地はその屋敷跡で、敷地の中には腹切石と呼ばれる石もある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第10巻』は、全国の伝説を型ごとに分けて集めた叢書の一巻である。岡山・広島・山口の三県を伝承地とし、蘇民将来、吉備津彦と温羅、厚狭の寝太郎、化け猫、河童駒引き、夜泣き石、姥棄て山などの伝説を、聞き書きや市町村誌、民話集から採って収める。「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」の部に分けて番号順に並べ、各話には伝承地と本文のあとに〔類話〕と近世の地誌などを引く〔文献〕を添える。