雲樹寺に伝わる鮒石の由来
どんな伝承か
安来の雲樹寺は、朝廷に請うて三光国師の号と諸堂の額を賜ったと伝える古刹である。境内には鮒石と呼ぶ奇石がある。里人の語るところでは、むかし大宋の径山寺が火災に遭ったとき、国師は遙かにこれを察して衆徒に池の水を汲ませ、庭にまかせた。衆徒は師が狂ったのかと疑ったという。三年の後、径山の僧がこの石を持って来て礼を述べ、去っていった。あらためて見ると石の中に魚が泳いでいるようであったので、鮒石と名づけたのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。