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火を隠した舟で悪魚を討った尊

所在地香川県坂出市福江町(横潮明神)
年代伝承(口承)
登場讚留霊王、大伴健日連、吉備武彦、悪魚を討った皇子(別伝)、皇子に副えられた者
出典日本伝説大系 第12巻

どんな伝承か

坂出市に伝わる『西讃府志』の記事である。景行天皇二十三年、讃岐の椎ノ戸に住みついた悪魚が船を襲うので、尊は阿耶の山里で大木をくり抜いた舟を造り、舳先に灼けた炭を隠して兵を乗せ、大魚に向かった。魚が舟を呑むと火が燃え上がって喉を焼き、兵が刃で突いたため、魚は悶えて阿耶の福江に寄って死んだ。舟中の者は毒気で倒れたが尊だけは無事で腹を裂いて出た。童子が献じた瓶の水を汲んで兵の顔に注ぎ口に含ませると皆蘇り、八十甦の水と呼ばれた。童子は地主の横潮明神であった。尊が上陸した平山の漁村を御供所という。別伝では讚留霊王が大伴健日連と吉備武彦を伴い、五月五日に福江の浦で魚を討ち、城山に城を築いて留まったと記す。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第12巻』は、四国四県(香川・愛媛・徳島・高知)の伝説を話型ごとに集めた伝説集成の一巻である。神々の争いや大人の足跡、弘法大師の彫り残しや麦の種、英雄の誕生、長者、人柱、蛇聟、狼の報恩、化猫退治、首切れ馬、夜泣石、地蔵の霊験などを、町村誌や地方の伝説集、昭和五十三年度立命館大学説話文学研究会の採集調査稿から採る。百三十九話に通し番号を付け、各話に伝承地と出典、高木・柳田の分類名を添え、県別の〔類話〕と〔文献〕を続ける。

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