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三つ葉葵の紋を生んだ葵が池

所在地愛知県豊川市伊奈町(葵が池)
年代享禄二年(1529)
登場本多正忠、松平清康、本多定忠、伊奈城を築いた本多氏の祖
出典愛知県伝説集

どんな伝承か

豊川市伊奈の地は、およそ五百年前に本多定忠が伊奈城を築いて以来、本多氏の一族が代々治めてきた土地である。伊奈駅の西南に残る城跡のそばには中江川へつながる小さな池があり、葵が池、または花が池と呼ばれて、城主の産湯を汲んだ池だと伝わる。享禄二年、徳川清康が吉田城と田原城を攻めた折、城主の本多正忠は従軍して大きな手柄を立て、勝った清康の軍はいったん伊奈城へ引き揚げた。このとき正忠は池に生える水葵の葉を三枚敷き、その上に肴を盛って清康へ献じた。清康はたいそう喜び、三つ葉葵を徳川家の紋に定めて正忠の功を記念しようと言ったという。以来この池を葵が池と呼ぶようになったと伝えられる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

愛知県伝説集(福田祥男・1961年(昭和36年))

『愛知県伝説集』は、福田祥男が昭和三十六年に著した愛知県の伝説集である。尾張・三河の山や海、淵や池、地蔵と観音、石や塚、城跡、地名、動物と変化、植物、祟りと怨霊などにまつわる言い伝えを、原型に忠実に再現することをめざして平易な文で語り直し、話の末に郡市名を添える。山の伝説から其の他の伝説まで十五の部に分け、あとがきでは前年に出した『愛知県伝説集・虹と黒潮』を全面的に改稿し増補したと記す。

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