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冷泉を止めた十五の娘の人柱

所在地愛知県春日井市松河戸町(十五の森)
年代伝承
登場矢野家の娘、占い師
出典愛知県伝説集

どんな伝承か

春日井市松河戸に十五の森と呼ばれる所があった。昔このあたりは地下から冷たい水が湧き出て米作りの妨げとなり、百姓たちを苦しめていた。神仏に祈っても効き目がない。ある日通りかかった占い師が、今年十五になる娘を生きたまま水の湧く所へ埋めれば災いは止むだろうと告げた。村のためにはやむを得ないと、村人は十五の娘三人の中から矢野という百姓の娘を選び、皆の涙のうちに長持に入れて冷泉のほとり深くに埋めた。不思議にもそれから冷泉は絶え、米のよくとれる豊かな土地になったという。村人はこの尊い犠牲を忘れぬよう、村の観音寺に薬師如来を祀って少女の冥福を祈った。十月八日が命日と伝えられる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

愛知県伝説集(福田祥男・1961年(昭和36年))

『愛知県伝説集』は、福田祥男が昭和三十六年に著した愛知県の伝説集である。尾張・三河の山や海、淵や池、地蔵と観音、石や塚、城跡、地名、動物と変化、植物、祟りと怨霊などにまつわる言い伝えを、原型に忠実に再現することをめざして平易な文で語り直し、話の末に郡市名を添える。山の伝説から其の他の伝説まで十五の部に分け、あとがきでは前年に出した『愛知県伝説集・虹と黒潮』を全面的に改稿し増補したと記す。

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