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家康を守って片目を失った不動

所在地愛知県岡崎市市場町(明星院)
登場徳川家康、鵜殿長持
出典愛知県伝説集

どんな伝承か

藤川村市場の明星院は真言宗の寺で、本尊は片目の不動尊である。昔、徳川家康が今川方の鵜殿長持と戦ったとき、岡崎勢は総崩れとなって退き始めた。追い迫る鵜殿軍の前に、岡崎勢の後ろから白衣の怪人が現れ、その周りから無数の矢が一斉に放たれて鵜殿軍は散々に打ち破られ、逆に総退却となった。鵜殿方の一人の勇将が踏みとどまって矢を放ち、狙い定めた一矢が怪人の片目を貫くと、怪人は消え、戦は岡崎勢の大勝に終わった。日ごろ信仰し出陣の際にも勝利を祈願していた明星院へ家康が礼参りに行くと、不動明王の片目がなくなっていたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

愛知県伝説集(福田祥男・1961年(昭和36年))

『愛知県伝説集』は、福田祥男が昭和三十六年に著した愛知県の伝説集である。尾張・三河の山や海、淵や池、地蔵と観音、石や塚、城跡、地名、動物と変化、植物、祟りと怨霊などにまつわる言い伝えを、原型に忠実に再現することをめざして平易な文で語り直し、話の末に郡市名を添える。山の伝説から其の他の伝説まで十五の部に分け、あとがきでは前年に出した『愛知県伝説集・虹と黒潮』を全面的に改稿し増補したと記す。

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