トップ山形県の伝承高畠町

狼を率いた母と追兼ね橋の由来

所在地山形県東置賜郡高畠町(追兼ね橋)
年代伝承(約八百年前)
登場渡会彌三郎、鬼女と化した母、安部貞任、渡会家が仕えた主
出典高畠町伝説集

どんな伝承か

船橋から屋代の柏木目へ通じる道路の村境の所を和田川が流れている。今は川底も干上がって細い流れだが、昔は水量の豊富な広い川で、粗末な一本橋が一つ架かるだけであった。俗に「おっかな橋」と呼ぶ。今から八百七、八十年ほど前、屋代村の一本柳館主渡会家は安部貞任の家来であったため源氏に滅ぼされた。一子彌三郎は京に上って十数年の武芸修行を積み、天晴れな腕前となって故郷へ帰る夕暮れ、この和田川にさしかかって狼の大群に囲まれた。無益の殺生を避けて漆の大木に登ると、白狼を従えた老婆が刃物を持って登ってきたので、一太刀で腕を切り落とした。逃げる老婆は慕っていた母にそっくりで、追い兼ねたという。

原典より

船橋から屋代の柏木目に通ずる道路の村境の所を和田川が流れています。—— 高畠町伝説集(昭和三十二年(1957)刊/高島高校文芸班編) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

高畠町伝説集(昭和三十二年(1957)刊/高島高校文芸班編)

山形県東置賜郡高畠町(屋代・亀岡・和田・二井宿・糠野目・高安・露藤ほか各地区。一部は隣接の米沢市・南陽市宮内・長井市)に伝わる伝説を、神仏/人物/怪異/動物/什物/地物/地名/地誌 の八篇に分類して集成する。屋代神社の鬼女縁起、犬の宮・猫の宮、安久津八幡、狐狸むじなの化かし、天狗・怪物・沼の怪、青葉の笛や応挙の幽霊画、伊達・上杉の城館跡や古戦場、地名由来など、高畠の地に根ざした怪異・霊験・由来譚を地区つきで網羅する。

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