見るたびに姿を変える虚空蔵山の無名木
どんな伝承か
上田市上塩尻の虚空蔵山の山上には、なんじゃもんじゃと呼ばれる不思議な霊木があり、小県七不思議のひとつに数えられている。この木は見るたびに枝葉の様子が違って見え、ある時は樫のようであり、またある時は楡のようにも見えるという。新緑の頃には枝先につるが伸び、さや豌豆に似た実を結ぶとも伝わる。なんじゃもんじゃと呼ばれる同種の木は、佐久市大沢地家の仁王堂境内や真田町本原赤井の山の神、長野市富田など各地にあるという。
原典より
枝葉が見るたびに変って見えるということで、一見樫の如く、また楡のようでもある。—— 信州七不思議(降幡利治・1984年(昭和59年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
信州七不思議(降幡利治・1984年(昭和59年))
『信州七不思議』は、降幡利治が昭和五十九年に著した信州各地の七不思議を集めた本である。諏訪大社上社と下社の御神渡りや筒粥に始まり、松原湖、生島足島神社、川中島古戦場、志賀高原、浄光寺、雲上寺、立石など県内各地に伝わる七不思議を、町村誌などの資料と聞き取りをもとに記す。各地の七つの事柄を箇条に掲げて関わる社寺や史跡の解説を添えるガイド風の構成で、序では越後の人が信州人の気質を評した七不思議を紹介する。